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西近江しんぶんロゴ 大津市本堅田 伊豆神社・神田神社 びわ湖堅田・湖族の郷 5月14日 献饌供御人行列
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[メモ] JR堅田駅から町内循環バスで堅田出町下車、徒歩5分。
案内は湖族の郷資料館TEL 077(574)1685
 琵琶湖の魚を京都市の下鴨神社に献上する大津市本堅田の伝統行事「献饌(けんせん)供御人(くごにん)行列」が京都・葵祭(あおいまつり)前日の5月14日に行われる。
 行列は、平安時代に下鴨神社の社領となった堅田の町衆が、葵祭前日に湖魚を下鴨神社まで歩いて献上したのが始まりとされる。この献饌供御人行列は、第二次世界大戦で中断していたのを、新しいふるさとづくりに取り組んでいる「湖族(こぞく)の郷(さと)実行委員会」(細川源太郎委員長)が1990年(平成2年)に復活させた。
 なぜ、京都の下鴨神社まで献上しに行くのかと言うと、本堅田は天暦3年(947)に本堅田1丁目の伊豆神社へ下鴨神社(正式には賀茂御祖かもみおや神社)の分霊・玉依姫命(たまよりひめのみこと)を勧請して神田神社を併設、堅田四方の一つ、堅田西の切りの氏神としたことに始まる。
 これは、堅田一帯が下鴨神社の御厨(みくりや)(神饌しんせんを調進する所)だったためで、平安後期・寛治4年(1090)の下鴨神社資料には「毎日御膳料として堅田が下鴨神社に鮮魚を献上するかわりに雑役の賦課(ふか)(租税負担)が免除される」と記されている。つまり、コイやフナを献上する見返りに諸役免除、湖上通行権など、さまざまな特権を得て堅田は中世の繁栄を築いてきたのである。
 堅田湖族の郷実行委員会の手で復活された「献饌供御人行列」は、葵祭前日の14日、堅田・神田神社で午前8時から、伊豆神社で同8時半からご祈祷(きとう)を受けて堅田本町通を行列、堅田市民センター前でバスに乗って同9時に出発する。一行60人は裃(かみしも)や白丁(はくてい)衣装に烏帽子(えぼし)姿で京都の下鴨神社に移動し、女性の里人30人を含めた堅田献饌供御人行列が、下鴨神社参道でも再現される。
 平安建都1200年を記念して4年前から、この下鴨神社参道での行列が行われ、今では葵祭行事の一つに組み込まれるまでになっている。(1998年5月号掲載)


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