西近江しんぶんロゴ 大津市京町3丁目・天孫神社 10月8日曳山巡行
10月8日 曳山巡行

日曜日の祭となった「大津祭」

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今年の大津祭日を告げる天孫神社 地図
大通に集合の大津祭曳山
[交通メモ] 天孫神社はJR大津駅から徒歩5分
有料観覧席も有。

 祭りの開催日が変更になるのは350年以来、初めてとなる新しい大津祭が、今年からスタートする。
 大津市京町3丁目、天孫てんそん神社の祭礼である大津祭。江戸時代は旧暦9月10日に、明治以後は10月10日を本祭として、町衆が13基の曳山ひきやまを巡行してきた。しかし、近年は会社勤めの町衆が増えており、10月10日が平日の場合は運営面で支障が出てきたため、大津祭の曳山連盟が、今年から「体育の日」(昨年まで10月10日)が10月第2月曜日に変更されたのに合わせて、3連休初日の土曜日(今年は7日)に宵宮、日曜日(同8日)に本祭を行う日程変更を決めた。観光客が増えることも願って、今年の大津祭は復元新調された曳山「月宮殿山」(げっきゅうでんざん=上京町)の見送り幕(昨年完成)や「西王母山」(せいおうぼざん=旧丸屋町)の美しい姿が披露されることになっている。
 350年の歴史を持つ大津祭の歴史は前にもふれたが、滋賀県庁に近い天孫神社の例祭。慶長年間(1596〜1615年)に鍛冶屋町に住む塩売治兵衛が、祭の日に狸面をかぶって木遣きやり音頭で踊りながら練り歩いたことに始まるという。一時、竹製の屋台が作られたこともあったが、やがて京都祇園会の山鉾を手本にした3つ車の曳山が登場するようになり、いずれも「からくり」を行うのが特徴となった。
 8日の曳山巡行は午前9時半に天孫神社を出発して各町を練り、正午に中央大通に整列して休憩。午後5時半まで巡行を続ける。
 かつて商業都市として繁栄した大津町衆の経済力から生まれた大津祭は、新しい形で現代の町衆が支え続け、「21世紀の大津祭」として継承されていくのである。(2000年10月号掲載)


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