西近江しんぶんロゴ 大津市坂本5丁目・日吉大社 4月12〜15日山王祭
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山王祭宵宮落とし、神輿の船渡御
地図
[交通メモ] JR比叡山坂本駅
または京阪坂本駅下車、徒歩7分。
 湖国三大祭りの一つとして知られる大津市坂本5丁目、日吉大社の山王祭*さんのうさいは、3月5日の神輿*みこし上げに始まり、4月中旬まで一カ月にわたって繰り広げられるが、中心となるのは4月12日から15日までの4日間の行事。湖国に春を呼ぶ勇壮な神輿祭りで、約1300年の歴史がある。
 比叡山延暦寺の僧兵が朝廷に強訴する時にかつぎ出したのが、ここの神輿で「北嶺*ほくれいの神輿振り」(寛治8年)として歴史上にも有名である。
 4月の祭りは12日夜の午*うまの神事*しんじから行われ、奥宮八王子山の2基の神輿が松明*たいまつをかざして急坂を担ぎ下ろされて、東本宮に安置される。そして翌13日には十禅寺*じゅうぜんじなど四社の神輿が宵宮場に移され、かわいい稚児が花笠を奉納する花祭り、その夜には勇壮な宵宮落としのクライマックスを迎える。
 この宵宮の神輿落としは山王祭の圧巻で、13日午後7時から行われる。松明の火に照らされた神社前の産屋*うぶやで、神輿を持ち上げて振り落とすが、この神輿4基は男神と女神に分かれ、その所作は若宮誕生の産みの苦しみを表現しているのだという。次いで、振り落とされた4基の神輿を西本宮まで競って担ぎ上げ、当夜の行事を終える。
 14日は7基の神輿が山道を下り、下坂本の七本柳まで渡御。そこで神輿は船に乗せられて船渡御となり、唐崎沖まで渡り粟津の御供*ごくを奉納。このあと神輿船は比叡辻の若宮港に上陸し、日吉大社に帰って大祭を終える。
 そして、翌15日には祭りが終わったことを神に報告する酉*とりの神事が営まれ、山と湖を舞台に繰り広げられた華やかな山王祭の全日程の終幕となる。(2000年4月掲載)


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